イル・グラッツィア東公園T完成済み建築日記
物件名: イル・グラッツィア東公園T
完成時期: 平成18年12月中初旬 構造規模: 鉄骨造4階建て
総戸数: 1Kロフト付き9戸+テナント1戸+駐車場1台

 
平成18年12月初旬  
イル・グラッツィア東公園Tが
竣工しました!
進捗率
100%
入居率 満室!
100%
総戸数  住居9戸/店鋪1戸/駐車場1台

 


平成18年11月初旬   
外部足場を撤去し、妙見交差点に
姿を現したイル・グラッツィア東公園T
進捗率
95%
入居率 募集中
45%
総戸数  住居9戸/店鋪1戸/駐車場1台

 


平成18年10月中旬  
屋上看板の塔屋骨組みが
設置されました。
進捗率
50%
入居率 募集前
0%
総戸数  住居9戸/店鋪1戸/駐車場1台

 


平成18年8月下旬  
進捗率
20%
入居率 募集前
0%
総戸数  住居9戸/店鋪1戸/駐車場1台

 イル・グラッツィア東公園Tは現在、基礎工事が終了しました。
 
鉄骨建て方(上棟)迄の期間を有効に活用するために現場では建て方に支障の無い順序を考え工事を進めて行きます。

 工事の順序は工務店や現場の監督の采配により異なる場合が多くあり、幾つか必ず守らなければならない手順はありますが、工事着工から完成までの進め方は監督の数だけ種類があるといっても良いほどです。
 もちろん内容は『作業効率の良い工程』、『作業効率の悪い工程』が当然あり『作業効率の悪い工程』がある監督の現場は職人さん達の不評を買い、ブーイングの嵐です。
 けれども『職人さんの作業効率』はいくらブーイングの嵐が現場に吹き荒れていたとしても建材仕入れ予算上で“無視”し“予算”の名のもとブーイングの嵐ごと吹き飛ばしてしまわなければいけない事も多々あります。

 
このことから職人さんの不評を買っているからといって『監督の力量が無い』とは言い切れません。
 
不評を買いながらも結局は建物を完成させてしまえば、工務店側からみれば『押しの強い監督』という称号を与えられ好評を買うことでしょう。
 
現場監督の理想は時に『押しの強い監督』の工務店側の称号通りの働きもでき、時に職人さん達より賞賛の嵐が吹き荒れるような『作業効率の良い工程』を作り出すことができる『親分肌の監督』ではないでしょうか。


平成18年7月下旬
進捗率
15%
入居率 募集前
0%
総戸数  住居9戸/店鋪1戸/駐車場1台

 イル・グラッツィア東公園Tは先日、地盤改良工事が終了し現在は基礎工事を行っています。
この度の工事では、問題無く作業に入ることができましたが、建築現場は『堅粕遺跡群』隣接地で工事着工前に文化財保護法にかかる事前手続きが必要でした。
 そこで、今回の建築日記は建築工事上の『遺跡』についてお話しします。

 福岡市内は福岡城周辺、及び古代から中世にかけて国際貿易の拠点として栄えた博多地区は多くの遺跡が点在し、地域によっては時代ごとに何層も重なっていることもあるなど歴史ある街です。
 歴史に浸ることは趣き深く、またロマンチックでとても幸せなひと時ですが、建築に携わる中で、遺跡に浸ることは不幸なひと時といえます。

 建築場所が遺跡の包蔵地区に指定されている場合、必ず教育委員会文化財部に届け出が必要となり、多くの場合試掘(しくつ)調査を行わなければなりません。
 過去の経験では史跡(遺跡)の隣接地の場合はかなりの確率で埋蔵物があり、90cm〜100cm付近で出土しています。
 この場合、基礎が深さ50cm程度の木造建築であれば問題ないのですが、建物の重量がある鉄骨やRCになると基礎の深さが100cm以上となる為、本掘(ほんくつ)調査を行ってからでないと工事に入ることができません。
 前述に『本掘』とありましたが、これがとても厄介で本掘を願い出て2ヶ月〜6ヶ月程度の期間、順番を待たされ、調査に入ってからも1ヶ月以上要することも多く、本掘を行うことになると工事の日程は大幅に狂ってしまいます。
その上、調査費用は所有者の負担という決まりになっており、“出る”と踏んだり蹴ったりです。

 史跡(遺跡)の周辺地区である場合は、私の経験では“出る”ケースが5分の1 “出ない”ケースが5分の4と出土率は下がり、万が一出たとしても、150cm以下で出土するケースが多く建物の規模によっては基礎の形状を変更することで遺跡を傷つけないようにし、本掘を回避する方法が取れるようになります。
 とはいっても、設計変更やそれに伴う作業の煩雑さは担当者としてはできれば、避けて通りたいものです。
あくまで、“カン”ではありますが意識していれば、周辺の試掘事例から計画前に予想することが可能ですので、設計変更は未然に防げます。

 ちょっと不安がよぎるような話をしてしまいましたが、弊社では物件のご紹介時前までに常に充分な検討を行いご提案しており、殆どの場合お客様にご心配をおかけすることはありませんので、ご安心ください。
 歴史家にとって遺跡は歴史を覆す悩みをもたらすものですが、建築家にとっても建築計画を覆す悩みを与えるもののようです。 

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